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大空間建築物向け「東急建設式天井耐震補強システム」を開発

2007.04.17

  東急建設株式会社(東京都渋谷区、社長:山田豊彦)は、在来工法天井に追加設置するだけで地震時の天井の揺れを抑えて天井材の損傷や落下を防ぐ「東急建設式天井耐震補強システム」を、鋼製下地のトップメーカーである八潮建材工業株式会社(東京都墨田区、社長:吉川昇)と共同で開発しました。
  この補強システムは、
@ これまで広く利用されている在来工法による天井の鋼製下地に、補強部材を取付けることで確実な耐震性能を確保できる
A 新築はもちろんのこと、耐震性の要求される既存施設の改修工事に適用が可能
といった特長を有しています。
  本補強システムの耐震性能は、当社技術研究所で実施された実部材を用いた振動台加振実験において、エルセントロ地震波による加速度980ガル※相当の振動に対しても何ら損傷や落下などの起きないことが確認されています。
※ 参考:「平成7年(1995年)兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)」時に神戸海洋気象台で観測された最大加速度が818ガル

【開発の背景と経緯】

 近年、震度5を超える地震が多発し、公共性の高い大規模空間(2001年芸予地震における学校体育館、2003年十勝沖地震における釧路空港ターミナルビル出発ロビー、2005年宮城県沖地震におけるスポパーク松森屋内プールなど)において、天井材が損傷・落下する被害が報告されています。特にスポパーク松森屋内プールでは天井の大部分が破損崩壊し、負傷者も出たことから社会的に大きな注目を集めました。
 国土交通省がこれらの被害状況を調査し、天井落下防止策に関する技術的助言を行っていますが、天井の落下・崩落のメカニズムについては解明されていない部分も多く、建築学会など各方面でメカニズムの究明が続けられています。一方、技術的助言に基づく天井耐震対策を実施するにあたり、天井鋼製下地の耐震性能を定量的に設定するための十分な設計資料は未だ整備されていないのが実情でした。当社はこれまで、技術研究所で保有する三次元六自由度振動台により、従来型鋼製下地天井の耐震性に関する各種の実験を重ね問題点を把握してきました。

【システムの概要】

 これまでの天井下地材に斜めブレースを設置する取付方法では、地震力により圧縮力が作用して取付部材が座屈してしまいます。また、地震力による吊ボルトの曲げ変形やハンガーの曲がり、野縁受けの倒れ変形が発生し、近接する既存クリップのすべりや爪の開き等が併せて発生するため、天井の損傷に繋がることも判ってきました。
 本補強システムでは、上部スラブなどからボルトにより吊られる19型鋼製天井下地材で組立てられた在来工法天井に対し、野縁材と野縁受材の交差部の一部に、特殊なブレース金具(新規開発:特許出願中)を設置し、隣列の吊ボルトの上端との間に斜めブレース材を二方向V型に追加する(いずれも無溶接施工)ことで耐震性能を確保しました。
 施工性とコスト面の良さから広く採用されている在来工法の特長を活かしながら、耐震性能を飛躍的に向上できる本システムは、新築・改修を問わず幅広い採用が期待できます。
    ブレース取付金具


【今後の展開】

 このシステムは、新築工事の耐風型鋼製天井下地などの補強タイプ下地と比較してもコスト面で優れており、改修工事における既存の吊天井に対しても、吊り足場により天井そのものを解体することなく確実な耐震性能を確保できます。今後、当社では既存の講堂や体育館、ホールなどの耐震性がより求められる施設の耐震補強工事に本補強システムを積極的に提案してまいります。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp
 

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