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中長期修繕計画とは、今後10〜30年程度で発生する建物の修繕工事を予測し、その予想額を積算した計画のことをいいます。従来は建物の維持管理費を積み立てるための根拠として作成されることが一般的でしたが、近年ではそれだけでなく様々な目的で使われるようになってきています。例えば、ランニングコストを低減するために企画設計の段階で中長期修繕計画を作成したり、建物の売却時に資産価値を評価するために作成する場合もあります。これらは目的の違いによって修繕計画の精度が異なります。実際に修繕を行うことを目的にする場合には、詳細な項目で修繕計画を作成する必要がありますが、詳細が定まっていない企画設計段階などでは、大枠を把握するだけの概算で十分な場合もあります。したがって、目的に応じて修繕計画の精度を考え、適切な方法を選ばないと過剰なコストが生じることになります。
中長期修繕計画の作成には、修繕項目ごとに工事費用を積み上げる方法と、単位面積当たりの概算金額を換算して「一式」で求める概算法に大別されます。概算法は、短期間で大枠の修繕計画を算定することができますが、計算根拠となる正確なデータが必要です。このようなデータは公開されているものもありますが、事務所や共同住宅など用途が限定されていることが多く、用途や規模が異なると精度が悪くなるという問題がありました。
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