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劣化情報データベースにより建物の合理的な修繕計画を実現

2006.09.05

  東急建設(株)(本社:東京都渋谷区、社長:山田豊彦)は、建物診断の実積をもとにMicrosoft Excelをベースとした劣化情報データベースを構築しました。
  当社ではMicrosoft Excelをベースとした施設管理支援ソフト「FMoT-DB(エフモットデービー)管理システム」を開発・販売しており、劣化情報データベースの基本構成には、FMoT-DB管理システムを採用することで検索や集計など操作性の高いシステムとしました。データベース内にはコスト情報が付加されており、優先度別、方位別、階別など様々な修繕パターンの費用を容易にシミュレーションすることができ、各年度の予算に合わせた修繕計画を立てることが可能です。


【開発の背景】

  建物は竣工して数十年経過すると、各部位の劣化が進行して修繕工事が必要となります。通常、修繕工事には予算があり、修繕金額を予算内に納めるためにどの部分を優先して修繕するか、どの程度の費用が必要かなどを検討・計画する必要があります。
  この修繕計画を作成するために、一般的には劣化診断を実施して建物の劣化状況を把握しますが、従来の建物診断では修繕内容を決めてから金額を算定するため、予算に見合った修繕計画が立て難く、バリエーションを検討し難いという問題点がありました。
  また多くの場合、部位(屋上や外壁などの大分類)でひとまとめにして優先度を決めます。この場合、図1に示すように優先度が平均化されるため、その部位に一箇所だけ優先度の高い部分があっても分かりにくいという問題がありました。
 これらの問題点を解決するため、建物診断の結果として、劣化情報のデータベースを作成しました。

【システムの概要】

  劣化情報データベースは、建物の劣化箇所ごとに優先度、数量、修繕方法、修繕費用等を拾い出し、劣化情報に関するデータベースを構築します。データベースの基本構成には、FMoT-DB管理システムを利用しました。FMoT-DB管理システムは、劣化情報を劣化箇所ごとに図面と関連付けて管理することができ、自由に並び替えや検索が可能です。

データベース概念図

  本システムには、1つの劣化現象を1レコードとして、それぞれに位置、部位、部材、劣化症状、特記事項、数量、単位、修繕優先度、写真の有無、足場の要否を入力します。修繕方法、修繕金額は検査基準(マスターデータ)を参照し、自動的に計算して入力されます。なお、検査基準は事前に予備調査を行い、建物ごとに作成します。
  施設管理者は、FMoT-DB管理システムの機能によって様々なカテゴリーで集計することにより、劣化傾向を定量的に把握することができます。例えば、修繕工事の優先度ごとに劣化がどの程度分布しているかを瞬時に判定でき、ビジュアルに表現することも容易です。また、それぞれ修繕費用が入力されているので、優先度ごとに費用がどの程度必要なのかも簡単に算出することができます。さらに、この修繕費用を優先度ごとに年表化することにより短期修繕計画を作成することができ、各面、各階、足場の必要な部分と不要な部分等の区分を組合せることで、様々な修繕パターンの費用をシミュレーションすることができます。

【まとめ】

  建物診断の結果に劣化情報データベースを用いることで、従来の建物診断と比較して以下の点を改善しました。
  @ 様々なカテゴリーで集計することにより、劣化傾向を定量的に把握できる
  A 修繕優先度、部位、位置等で修繕費用を集計することにより、予算に応じた修繕計画のシミュレーションができる
  B 劣化項目ごとの数量が明確になるため、見積依頼業務を合理化・効率化できる
  C 修繕優先度で集計して年表化することにより、短期修繕計画を作成することができる
  D 今まで平均化されて不明確であった修繕優先度の高い箇所が明確になる

  以上の改善事項により、発注者は予算に合わせた的確な修繕計画を容易に検討・作成することができます。また、精度の高い診断結果の表示ができるので、客観的に説得力のある修繕計画を作成することができます。
  今後は、建物診断業務に劣化情報データベースを活用することで、新規顧客の獲得や従来からの顧客の満足度の向上を通じ一層の工事受注の拡大を目指したいと考えています。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 落合・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp

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