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PCa構築工法により鉄道ラーメン高架橋を営業線直上で施工
- 京浜急行電鉄の「京急蒲田駅付近連続立体交差事業」で高架橋を急速施工中 -

2006.07.31

  東急建設株式会社(東京都渋谷区:社長 山田豊彦)は、京急蒲田駅付近連続立体交差事業の営業線直上に構築する高架橋において、全面的に採用された「鉄道ラーメン高架橋のプレキャスト構築工法(東急建設株式会社・川田建設株式会社の共同開発)」と「直接高架施工機(東急建設株式会社・株式会社タダノ・京浜急行電鉄株式会社の共同開発)」により、京急蒲田駅付近の鉄道高架化工事を行っています。


【背 景】

  東京都、大田区と京浜急行電鉄株式会社が行っている連続立体交差事業は、京浜急行電鉄本線の平和島から六郷土手駅までの延長5.4km(事業区間約4.7km)の区間および、同空港線の京急蒲田駅から大鳥居駅までの延長2.1km(事業区間約1.3km)の区間を連続的に立体交差化するもので、京急蒲田駅周辺の交通渋滞や踏切事故の解消、空港線へのアクセス向上、地域社会の発展等を目的に、国の補助を受けて東京都の都市計画事業として進められています。
  本沿線では既設線直近に市街地が形成されている状況から、営業線直上に高架橋を構築する方法で工事が行われています。

【概 要】

  一般に直上方式による高架橋の場所打ち施工は、先に施工した柱を架台として鋼製の支保工を取付けて、梁およびスラブを構築する方法などで行われます。直上方式は、用地取得を最小限にとどめることが出来るため、事業期間の短縮が可能です。その反面、営業線直近において柱を施工し、直上では梁およびスラブを構築することから列車の安全運行を優先するため、終電後の夜間作業が数多く発生して工事期間が長期化します。
  加えて本事業区間では、既設営業線のすぐそばに市街地が形成されており、騒音および振動など、周辺環境に配慮する必要があります。
  本事業では工期短縮や周辺環境対策などを目的として、営業線直上に構築するラーメン高架橋の構築に対し「直接高架施工機」を用いた「鉄道ラーメン高架橋のプレキャスト構築工法」が全面的に採用されました。
 (1) 直接高架施工機
  「直接高架施工機」は同工事のために、東急建設株式会社、クレーン製造販売大手の株式会社タダノと京浜急行電鉄株式会社が共同開発したものです。 直接高架施工機は線路をまたぐステージ上にクレーンを取付けた形状であり、線路脇に設けたレール上を工事の進捗に合わせて移動できる構造になっています(別紙「直接高架施工機を用いたプレキャスト構築工法」参照)。
  動力には電動モーター方式を採用して、機械騒音を低減しています。

上部より見た施工状況写真

 (2) 鉄道ラーメン高架橋のプレキャスト構築工法
 「鉄道ラーメン高架橋のプレキャスト構築工法」は、東急建設株式会社が川田建設株式会社と共同で開発したものです。
 本工法は、工場製作した柱・梁・スラブのハーフプレキャスト部材を現地で組み立て、場所打ちコンクリートと一体化させてラーメン形式の鉄道高架橋を構築する工法です(別紙「直接高 架施工機を用いたプレキャスト構築工法」参照)。
 本工法による設計・施工に関しては、実験的検討および実大施工実験の成果に基づいた「ハーフプレキャスト工法を適用した鉄道ラーメン高架橋の設計・施工指針 平成11年3月」が(財)鉄道総合技術研究所より刊行されています。
 本工法は以下の特長を有しています。
・プレストレスを導入した梁およびスラブは型枠支保工の役割を兼ね、支保工の組立・解体を必要とせず省人化が図れます
・直上方式による場所打ち施工では、建築限界+鋼製支保工及び型枠による空間が必要ですが、プレキャスト方式では建築限界ギリギリで施工可能であり、不要な構造物の大型化を低減できます
・資材ヤードの削減や夜間作業の短縮、作業騒音の抑制など、安全かつ周辺環境に配慮した工法です
・現場の状況に応じて、フルプレキャスト方式でも場所打ちコンクリートを併用するハーフプレキャスト方式でも選択できます
・工場でプレキャスト部材を製作するので、安定した品質を確保できます

 (3) 工事における適用形態
 同工事のラーメン形式の高架橋には、鉄筋コンクリートラーメン高架橋(以下RCラーメン高架橋)およびコンクリート充填鋼管柱を用いた鋼製ラーメン高架橋(以下CFTラーメン高架橋)が あります。RCラーメン高架橋では、梁、スラブおよび柱に、CFTラーメン高架橋では、スラブに対してハーフプレキャスト部材を適用しています。また、ハーフプレキャスト柱の採用は、今回 の工事が初めてとなることから、当社では作業の一層の効率化を図るために実大規模の実証試験を実施して施工に備えています。


【プレキャスト構築工法の実績と効果】

  (1)ハーフプレキャストスラブを適用した鋼製ラーメン高架橋の実績
 ・東京急行電鉄東横線武蔵小杉〜日吉線増工事において採用され、当社施工により従来工法に比較して40%の工期短縮を実現しています(注:CFT柱ではありません)。
 (2)ハーフプレキャスト梁とハーフプレキャストスラブを適用したRCラーメン高架橋の実績
 ・名古屋臨港鉄道金城ふ頭線(汐止〜空見)高架橋築造工事(注:営業線直上での施工ではありません)。
 ・東京急行電鉄東横線武蔵小杉〜日吉線増工事において採用され、当社施工により従来工法に比較して40%の工期短縮を実現しています。


【工事の現状】

 列車の運行が終了してから初電までの夜間において、直接高架施工機を用いた基礎杭およびCFTラーメン高架橋の組立施工を行っています施工手順はこちら
 ラーメン高架橋の施工については来年から実施する予定です。

【今後の展開】

  当社では防音壁のプレキャスト化も検討しており、プレキャスト構築技術を活用して徹底した工期短縮を図る計画です。
 当社では、これまでの実績と効果を踏まえ、作業時間や作業空間の制約が多い都市鉄道の複々線化および立体交差事業を中心に、工期を短縮し騒音および振動などを低減した周辺環境に負荷の少ない合理的な工法として同工法を積極的に提案していきます。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 落合・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp
 

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