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インターロッキング配筋による鉄筋コンクリート橋脚の
急速構築工法(TRiC工法)が技術審査証明を取得

2005.07.06

  東急建設株式会社(東京都渋谷区:社長 山田豊彦 以下「東急建設」)と大成建設株式会社(東京都新宿区:社長 葉山莞児 以下「大成建設」)は、インターロッキング配筋による鉄筋コンクリート橋脚の急速構築工法(TRiC工法:Tokyu/Taisei Rapid interlocking Construction 工法)の技術審査証明を(財)国土技術研究センターより取得いたしました。


【背 景】

  阪神大震災以降、耐震性能を向上させるために、鉄筋コンクリート橋脚には、より大きな塑性変形性能(粘り)が要求されるようになり、横拘束筋(帯鉄筋)の必要性が再認識されるようになりました。その結果、道路橋示方書等の改訂によって、帯鉄筋をより密に配筋することが必要となり、帯鉄筋量の増加によるコスト増だけでなく、施工性やコンクリートの充填性等にも影響を及ぼしています。
  道路橋示方書には、矩形断面を有する鉄筋コンクリート橋脚の横拘束を効果的に行う帯鉄筋として、インターロッキング形式の配筋方法が紹介されています。インターロッキング形式の配筋は、比較的小断面の橋脚を対象として、欧米では既に実用化されていますが、大断面橋脚の多いわが国では、あまり用いられてきませんでした。
  近年、国内においてもインターロッキング配筋を有する橋脚の耐震性能に関する研究が進み、在来橋脚と同等の耐震性能を持ち、帯鉄筋量の低減、施工性および経済性の改善といったメリットを持つインターロッキング配筋橋脚が注目され、その合理的な施工方法が必要とされてきています。

【概 要】

  インターロッキング配筋は、円形状の帯鉄筋を複数個ずらして部分的に重ね合わせることによって矩形断面橋脚の横補強筋とするもので、円形帯鉄筋による高い拘束効果が期待できることから、従来の矩形帯鉄筋に中間帯鉄筋を組み合わせる配筋方法に比べ、帯鉄筋量を大幅に削減することができます。TRiC工法とは、スパイラル筋あるいは円形帯鉄筋を予め所定のピッチでインターロック状に組立てておき、これを一括して主鉄筋に落とし込んで結束するだけで、インターロッキング配筋を構築する工法で、在来橋脚と同等の耐震性能を有する鉄筋コンクリート橋脚を安全かつ効率的、経済的に建設することができます。

 (1) スパイラル筋による施工
  スパイラル筋を用いる場合には、吊り冶具を用いて複数組のスパイラル筋を所定の帯鉄筋間隔となるように同時に吊り上げ、インターロックさせた状態で、軸方向鉄筋に落し込んで、所定の位置で結束することによって鉄筋を組立てます。
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(2) 円形帯鉄筋による施工
円形帯鉄筋を用いる場合には、予め地上でインターロックさせた複数段の円形帯鉄筋を先組み鉄筋群として仮固定し、この円形帯鉄筋群を吊天秤によって一括して吊り上げ、軸方向鉄筋に落し込んで、所定の間隔に結束することによって鉄筋を組立てます。

【特 長】

  一般に、インターロッキング橋脚は、施工上以下に示す特長を有しています。
 ・帯鉄筋の構成がシンプルで組み立て易い
 ・帯鉄筋量が減少するため、吊り上げ総重量が低減される
 ・過密配筋とならないため、コンクリートの十分な締め固めが可能である

また、TRiC工法は、以下に示す特長を有しています。
@ 施工性
 ・スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、帯鉄筋の組み立てを地上で行い、足場上では結束作業のみとなるため作業性がよい
 ・スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、複数段の帯鉄筋を一括して、かつ連続的に架設することができる
 ・スパイラル筋の場合、予め所定のピッチで架設するため、結束が容易である
A 施工時の安全性
 ・スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、帯鉄筋を地組みし一括架設するため、高所作業が低減される
 ・スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、帯鉄筋を地組みするため、吊り上げ回数が低減される
 ・鋼材を一括して吊り上げるため、個々の鋼材を単独で取り扱うよりも、吊り上げ作業が安定している
B 品質
 ・円形帯鉄筋による場合、予め所定の寸法で帯鉄筋を組立てるため、組立精度が向上する(スパイラル筋による場合も同様であるが、連続筋であるため、吊り上げ時に若干フープ径の調整が必要となる場合もある)
C 経済性
 ・スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、帯鉄筋の施工性の向上により、工期短縮および省人化が期待できる
 ・スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、軸方向鉄筋の組立と帯鉄筋の地組みの並行作業によって、工期短縮が可能となる
 ・帯鉄筋量の削減および帯鉄筋の施工性向上による省人化により、コスト低減が期待できる

【効 果】

 ・TRiC工法によるインターロッキング配筋の単位重量あたりの組立て施工効率は、在来配筋の組立て施工効率に比べて、スパイラル筋が2.2倍、円形帯鉄筋が1.3倍に向上しました。
 ・インターロッキング橋脚1ロット(4.5m〜5.0m)当りの施工日数は、帯鉄筋の地組と他の作業との並行作業および帯筋組立ての施工効率の向上により、スパイラル筋および円形帯鉄筋ともに、在来工法に比べて2日間短縮されました。

【今後の展開】

  東急建設および大成建設は、今後、施工実績を重ね、本工法の適用範囲の拡大、さらなる効率化を進めるとともに、インターロッキング橋脚研究会を設立し、インターロッキング橋脚のより合理的な設計・施工方法の検討、関連技術の開発等を行っていく予定です。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 落合・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp
 
大成建設株式会社
管理本部広報部広報室
TEL.03-5381-5011

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