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特殊注入材によるVOC汚染土壌の浄化工法「ソルボック工法」を開発
−汚染土壌を原位置で深層部まで速効性をもって浄化−−
2005.06.03

  東急建設株式会社(東京都渋谷区:社長 山田豊彦 以下「東急建設」)とみらい建設工業株式会社(東京都千代田区:社長 井上興治 以下「みらい建設工業」)は、VOC(揮発性有機化合物)で汚染された土壌を、原位置で深層部まで速効性をもって浄化可能な施工法「ソルボック工法(Solution for Volatile Organic Compounds contamination)」を開発いたしました。


【開発の背景】

  有害物質による土壌汚染は、放置すると人の健康に影響が及ぶことが懸念されるため、その環境リスクを適切に管理し、汚染による影響を防止することが対策として必要とされています。また、都心部で工場等として利用されている土地を住宅地などに用途変更し有効活用したいというような要請の高まりの中で、所有する土地の汚染が明らかになった場合、速やかな汚染の拡散防止や汚染土壌の浄化が求められます。
  VOCによる汚染は、その特性から、平面的・深度的にも比較的広範囲に及ぶことが知られており、特に重金属などに比べ比較的深層部へ到達し易いとされています。このため浄化には比較的長期間を要することが多く、汚染された土壌を現位置から掘削・搬出する際の拡散等のリスクや、汚染土を搬出して浄化し、再度搬入することに伴うコスト増加を抑えたいなどの観点から、汚染土壌を原位置で短期間に低コストで浄化する工法が求められています。
 
小型攪拌機


【概 要】

  東急建設とみらい建設工業が共同で開発したソルボック工法は、土地の早期活用も視野に入れ、VOCで汚染された土壌を速効的に浄化し、同時に地盤を緩めることのない工法です。
  汚染土壌の浄化材としての「特殊酸化鉄」と、固化材としての「特殊固化材」から成る『特殊注入材』をスラリー(泥水状混合物)または粉体状で使用し、汚染されている原位置で土壌と撹拌混合することにより、VOCを還元分解するとともに攪拌によって緩められた土壌を固化処理します。汚染物質の分解と土壌の固化が同時に行えるため、浄化後の土地は直ちに利用することが可能となります。
  VOCの汚染の程度としては土壌溶出量で数10mg/L(環境基準の数百倍程度)まで、基準値の300倍程度の汚染土壌であれば、施工後約60日で浄化可能です。
  ここで使用する特殊酸化鉄はVOCを迅速に還元分解し、塩素イオンを含まないアセチレンやエチレンなどの無害の物質に分解します。さらに、セメントや石灰などの一般的な固化剤がアルカリ性であるのに比べ、ここで用いる「特殊固化材」は中性であることから浄化・固化が中性領域で進行するため、その過程で重金属類の再溶出といった問題も発生しません。

【施工手順】

  攪拌混合では、深層混合機(スラリー系、粉体系)等の汎用機械を使用します。一般的な施工手順は
@配合試験→Aプラント組立→B材料搬入→C特殊注入材による攪拌混合→Dプラント解体→E確認調査と進みますが、この工法では攪拌作業が可能であれば機械選定の自由度が比較的高いことが特徴的です。
  実験により、改良した土壌であっても土粒子間のインターロッキング(噛み合せ)効果による強度の実現が認められました。ここでのインターロッキングとは、もともと土粒子が持っている粒子間の噛み合せ力のことす。この力を無視した場合、より大きな固化作用のある物質、あるいはより多くの固化材の使用が必要となります。一方、本実験では、この土粒子間のインターロッキング効果による強度を考慮することで固化材注入量の低減と、より自由度の高い配合設計および機械選定が可能になりました。
  機械選定の自由度が高いことから、近年都市部で要望の多い中小規模工場跡地のような狭隘地での浄化作業においてもより適切な施工が可能となっています。

【今後の展開】

  東急建設およびみらい建設工業では今後施工実績を重ね、配合設計の最適化、攪拌効率の向上等により、本工法のさらなる信頼性向上および低価格化を図ります。加えて、土地の有効利用の観点からも注目される、中小工場跡地のVOC汚染土壌浄化をメインターゲットとし、迅速・安価・確実をキーワードに、土壌汚染浄化ビジネスへの積極的な参入を目指します。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 落合・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp
 
みらい建設工業株式会社
総務部広報担当 小川
TEL.03-3512-1912
E-mail:y-ogawa@mirai-group.com

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