図−1に示すように、下部に貯留部、上部に植栽部を設け、プラスチック(ポリプロピレン)製土壌支持部材に設置した給水部材により貯留水が給水されます。
降った雨は速やか植栽部を通過して貯留部に蓄えられ、かつ植栽部には必要な水分量が毛細管現象により供給されるため、水の過剰供給がなく、常に適度な水分量が植物に供給されます。また、降雨時水位(オーバーフロー高)を植栽部の位置で設定し、雨が止んだあとで通常時水位に設置した小口径の流出口(オリフィス)から少しずつ水が抜けるようにすることで、流出抑制機能を持たせることが可能です。
貯留部が覆土されていることで外部気象の影響を受け難いため、貯留水の保持性能が高く、長期的に水道水を給水することなく植栽を維持することが出来ます。図−2は、神奈川県相模原市にある当社技術研究所の屋上に設置した本工法の緑化施設において、2002年12月から1年間の貯留水の変化と降雨量の関係を示したものですが、年間を通じて充分な貯留水が存在することが確認されています。
<適用場所> 雨水のかからない建物の中間階や高架下には特に有効
本工法の効果が発揮されるのは、水の確保が難しい場所や潅水手間をかけられない場所での緑化です。例えば、防災公園における雨水貯留施設上の緑化などに有効で、荷重に問題がなければ屋上や人工地盤上の緑化も可能です。
今回の事例のような建物の中間階、あるいは高架橋の下部など雨のかからない場所には、他の場所(屋根等)で集水した雨水を貯留部に導入して活用します。