obi  

title
営業線直上にラーメン高架橋を構築する移動式直接高架施工機が完成
プレキャスト構築工法に使用し急速施工を可能に
2003.10.24

 東急建設梶i東京都渋谷区:社長 山田豊彦)は、渇恆コ組、叶X本組との3社共同企業体(以下、当JV)で工事を進めている京急蒲田駅付近連続立体交差事業(第2工区)において「鉄道ラーメン高架橋のプレキャスト構築工法」による施工を計画していますが、本工法における基礎杭の施工およびプレキャスト部材の架設を行うため、本工事の発注者である京浜急行電鉄鰍ネらびに揚重機専門メーカーの潟^ダノと共同で、営業線を跨いでクレーン作業を行う「移動式直接高架施工機」を開発。このほど工場製作を完了しました。

【開発の背景】
  一般に、都市交通網の改善を目的として整備される鉄道の複々線化や立体交差化工事は、既設路線の安全性を確保することはもちろん、騒音・振動などの周辺環境対策が要求されることから、多くの時間的・空間的制約のもとで行うことになります。
   今回の京急蒲田駅付近連続立体交差事業(工期:平成13年2月〜27年3月)は蒲田駅付近6.0kmの立体交差化を行うものですが、当JVが担当する第2工区(L=893.5m)においても敷地の制約等があり、仮線用地を使用せずに営業線直上に高架橋を構築する必要がありました。
   そこで、中間に支保工を設けずに高架橋を構築できる「鉄道ラーメン高架橋のプレキャスト構築工法」を提案することにしました。本工法は東急建設鰍ニ川田建設鰍ェ共同開発したもので、施工の合理化・省力化・急速化を実現するため、型枠・支保工機能を有したプレキャスト部材を用いて、経済性・耐震性に優れたラーメン構造の高架橋を構築する工法です。
   そしてこの度、発注者ならびに専門メーカーと共同で、本工法を実現するために必要な移動式直接高架施工機を開発しました。


【概 要】
   本高架橋の構築においては、基礎杭の施工を行う「杭施工用」とプレキャスト部材の架設を行う「柱梁架設用」の2基の「移動式直接高架施工機」を使用します。これらの直接高架施工機はいずれも、高架橋と用地の拡幅の変化や建築支障物の高さの変化に対応できる機能を持っています。

○移動式直接高架施工機の仕様
   ◇移動式直接高架施工機(杭施工用):ラーメン高架橋の基礎杭を施工するにあたり、架台上にクレーンを装備し、基礎杭施工の作業床を設けた移動式直接高架施工機
       ・クレーン  クレーン能力:25t×10.0m
            最大揚程:25.0m(作業床基準)
            最大作業半径:22.0m
            ブーム長さ:10.6m〜25.0m
    ・架台    作業床寸法:長さ21m、幅10.55m〜13.2m(拡幅量2.65m)
            ジャッキアップ量:500mm(高さ調整用)
            走行速度:26.8m/hr
            作業床積載:約85t(杭打機、鉄筋籠他)
    ・機体重量 190t(積載物含まず)

  ◇移動式直接高架施工機(柱梁架設用):高架橋を施工するにあたり、プレキャスト部材(柱、梁)を架設するクレーンを装備した移動式直接高架施工機
    ・クレーン  クレーン能力:32t×10.0m
                最大揚程:25.0m(作業床基準)
                最大作業半径:22.0m
                ブーム長さ:10.6m〜25.0m
    ・架台    作業床寸法:長さ19.5m、幅10.55m〜13.2m(拡幅量2.65m)
            ジャッキアップ量:500mm(高さ調整用)
             走行速度:26.8m/hr
    ・機体重量 205t(積載物含まず)
〇移動式直接高架施工機の特長
   ● 営業線(複線)を跨ぐような形で広い作業床を有し、その上に大型油圧クレーン(電動式)を装備していることから、線路敷地内での高架橋工事が昼夜間の施工可能
   ● 工事区間によって線路敷地の幅が異なること、また駅等の構造物があることから、作業床の幅や高さが油圧装置を用いて自在に調整可能(*特許申請中)
   ● クレーンの油圧ユニットに低騒音の電動モーターを採用し、夜間作業の騒音を抑制


【施工手順】
実施工は以下の手順で各作業を行います(下線は移動式直接高架施工機による施工)。

@ 準備工事
A 仮設工事
B 基礎杭工事
C 基礎工事
D PCa柱工事
E PCa梁工事
F PCaスラブ工事
G 付帯施設工事

・基礎杭工事:基礎杭の施工位置まで直接高架施工機(杭施工用)を移動させ、作業床上に装備されたクレーンによって開口部に削孔機を設置して掘削を行う。その後、鉄筋籠の建込み作業を行い、コンクリートを打設して基礎杭を築造する。
・プレキャスト(PCa)柱・梁・スラブ工事:柱・梁・スラブの各部材をき電停止後にモーターカーおよび台車にて営業線上の施工場所まで運搬し、直接高架施工機(柱梁架設用)に装備されたクレーンによって建込みと組立てを行う。

【特 長】
● 工事の省力化
型枠支保工兼用のプレキャスト部材を用いるため、現場における型枠・支保工の組立て、解体作業の省力化が可能
● 工期短縮
従来工法に比べて作業効率が向上することから、終電から始発までの限られた時間でも大幅な工期の短縮が可能
● 営業線の安全や周囲の環境に配慮
梁・床版支保工などの仮設工事削減により、営業線の安全運行の確保ができ、また線路閉鎖・き電停止回数や危険な高所作業を削減し、さらに作業騒音も抑制
● トータルコスト低減
工期の短縮や工事の省力化により、トータルコストの低減が可能
● 高品質
天候に左右されない工場でプレキャスト部材を製作するため、安定した品質を確保することが可能
● 環境にやさしい
プレキャスト部材を使用するため、型枠や熱帯材の使用を大幅に削減

【今後の展開】
   移動式直接高架施工機の製作は、杭施工用、柱梁架設用とも平成15年9月末に完了しています。今後は工事の進捗状況を見ながら、平成16年度中の稼動を目指して準備を進めて参ります。



【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 井上・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp
  obi