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多様な建物形状にフレキシブルに対応する
外部作業用セルフクライミング足場『スカイクライマー』を開発
−超高層RCマンション新築工事へ適用−
2003.10.16
  東急建設株式会社(東京都渋谷区:社長 山田豊彦)では、先頃超高層RC建物などの新築工事向けに、ユニット式で多様な平面形状の建物にフレキシブルに対応し、転用可能な外部作業用セルフクライミング足場『スカイクライマー』(以下、クライミング足場)を開発し(特許出願中)、このほど(仮称)品川区西五反田三丁目集合住宅新築工事(東京急行電鉄株ュ注、当社施工、地上23階)に適用し、その結果、在来の吊足場工法に対して約30日間の工期短縮と、これに伴うコストダウンが可能であることを確認しました。

【概要】

  近年、地価の下落や遊休地の売却に伴い、大都市圏の中心部においてRC造の超高層マンション建設が多く行われるようになってきました。これらの工事においても施工法の効率化や仮設費の低減等が求められています。仮設工事のうち外部作業用足場においては、従来の足場の場合、次のような問題があります。
・全面足場の場合は、高層化すると掛払いに手間がかかり、コスト高となる
・適用現場毎に吊足場を設計・製作した場合、転用が困難でコストが増大し、また廃棄物が発生する
・吊足場盛替時に揚重機を使用する場合、その間揚重作業ができないため工期短縮が困難
・吊足場盛替時に風等の影響を受け、衝突により躯体を傷める恐れがある

 こうした背景から、クレーンを用いずに安全・安定な昇降が可能で、しかも転用可能な低コストの外部作業用足場が求められています。
 そこで当社では既存の枠組み足場と構造フレームから成るユニット足場を巻き上げ装置により昇降させる外部作業用セルフクライミング足場の開発に着手しました。実証実験を経て、このほど超高層RC集合住宅の新築工事に適用し、所定の成果を得ることができました。

【クライミング足場の仕様と特長】

  ○主な仕様
・外部作業用足場
  外部作業用足場は構造フレームと枠組足場(3列×4段)を組合せてユニット化し、さらにユニット同士を上下に連結したものです。したがって外部作業用足場は1ユニット・3列×8段で総重量は約2.7t。躯体工事と仕上げ工事同時に足場を使用できるよう、施工サイクルに合わせてさらに上下方向に延長が可能。また下段フレーム上にはベースフレームが取付けられており、枠組足場の荷重を受けます。当該ユニットを建物平面形状に合わせて複数使用します。
  構造フレームはクライミング時のガイドレールを兼用するため、クライミング中に風等の影響で足場が躯体と接触することを防止します。
  足場使用時は躯体にアンカーを打設した4本のメインブラケットで荷重を受け、風等によって発生する水平力は壁継ぎにより負担します。これにより風速40m/sの風にも耐えます。
  また足場外周はメッシュシートで覆い、ベースフレームと躯体の間隙に養生シートを備えているため、足場からの落下物を防ぐことができます。
・巻き上げ装置
  上記足場ユニットを一台あたり左右2台の巻き上げ装置(定格荷重2.5t・巻上速度120p/min)により昇降させます。動力には3相200VACのブレーキ付モータ2台を使用。一台あたりの質量が22kgと軽量なため、人力により容易に盛替が可能。
・落下防止装置
  巻き上げ装置先端にカムロックを装備。万一逸走した場合、鉛直フレームにカムが当りロックされることにより落下を防止します。さらにクライミング時に別系統のチェーンを同期させて巻き上げ、万一の逸走時に衝撃を与えることなく落下を停止させる落下防止用巻上装置1台を備えています。

  ○特 長
・クライミング時にクレーンが不要なため工期短縮ができる
・外部足場仮設費のコストダウンが図れる(60m以上の建物で全面足場との比較)
・巻き上げ装置が小型軽量で容易に盛替可能(人力で運搬可能)
・ユニットの組合せにより多様な平面形状の建物に適用可能
・S造等、多様な建物構造に適用可能
・足場ユニットを含め転用が可能
・ガイドレールにより安定したクライミング(躯体を傷つけない)
・安全性の高い2重の落下防止装置(カムロック機構、落下防止用巻上装置)

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【施工手順】

以下の手順でクライミングします。
1 水平・垂直養生ばらし
2 巻上装置設置・玉掛
3 各階壁継ぎ撤去
4 メインブラケット固定ピン撤去
セルフクライミング
6 メインブラケット固定ピン挿入
7 養生・壁継ぎ復旧
8 次ユニットへ巻上装置盛替


【結果】

  当該現場では、クライミング足場のユニットを13ユニット使用し、1ユニットずつクライミングを行っています。クライミングは、巻き上げ装置の設置撤去等を含めて1ユニットあたり20分間(クライミングのみ3分間)で終えられ、1フロアあたり1日間のクライミングを実現しました。


【今後の展開】

  今後もこのクライミング足場に改良・改善を加え、より一層の工期短縮とコスト削減を目指します。また、多様な現場への適用を図ります。

工事概要
@ 工事名称:(仮称)品川区西五反田三丁目集合住宅新築工事
A 工事場所:東京都品川区西五反田三丁目2-6
B 発 注 者:東京急行電鉄株式会社
C 設計・監理:株式会社東急設計コンサルタント
D 構  造:鉄筋コンクリート造、免震構造
E 契約工期:平成14年8月19日〜平成16年7月31日
F 敷地面積: 2,940.83m2
G 建築面積: 833.37m2
H 法延床面積: 13,121.55m2
I 最高高さ: 69.95m



【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 井上・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp

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