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焼却炉の煙突内壁レンガ解体装置を開発
−システム化により焼却施設解体市場への参入を目指す−
2003.06.02

東急建設株式会社(東京都渋谷区 社長:落合和雄)では、焼却施設解体工事におけるダイオキシン類の除染技術開発の一環として、煙突内部における耐火レンガの解体作業を機械化した「煙突内壁レンガ解体装置」を開発。このほど行った模擬煙突による解体実験において、所期の施工性を確認することができました。
今後は、実際の煙突解体工事において実証を行うとともに、解体から汚染物の処理までトータルでのシステム化を図り、焼却施設解体市場への参入を目指します。

【開発の背景】
近年、ダイオキシン類の発生源となる環境基準に満たない焼却施設については、公共、民間を問わず、改修や解体が大きな課題となっています。
焼却施設を実際に改修、解体する工事においては、作業従事者の健康に悪影響を及ぼすダイオキシン類のばくろ曝露防止が重要であり、厚生労働省では労働安全衛生規則および安全衛生特別教育規程を改正し、作業従事者の特別教育の実施、空気中のダイオキシン類濃度の測定、発散源の湿潤化、保護具の使用等を義務づけています。一方、解体の対象となる旧式の煙突では内部に耐火レンガ(内筒)が設置されていることが多く、従来はハンドブレーカー等を用いた人力による解体が行われており、作業従事者にとっては高所における危険作業だけでなく、狭隘な場所での苦渋作業も強いられていました。このような背景から、最近では煙突内での解体作業を無人化する施工装置が求められています。
そこで当社は、これまで培った機械化施工技術をもとに煙突内壁レンガ解体装置の小型軽量化を図り、躯体(外筒)の老朽化が進んだ煙突にも適用範囲を広げ、安全で低コスト施工可能な解体装置の開発に着手したものです。

【概 要】
本装置は、レンガを解体する「レンガ解体ユニット」、煙突内壁に本体を位置決めする「芯出ユニット」、解体状況をモニタする「監視ユニット」、遠隔操縦するための「操作ユニット」から構成され、これに粉塵を抑制する「散水ユニット」、レンガおよび躯体内側に付着したダイオキシン類を水洗浄する「高圧洗浄ユニット」、煙突躯体上部に取り付けて本体を吊り下げる「上部ユニット」が加わります。
「レンガ解体ユニット」は、開閉する2本のアームとその先端のドラムに取り付けられた多数の鋼製リングチェーンからなり、ドラムがモーターによって高速回転することでチェーンがレンガを打撃し、さらに旋回・昇降しながら破壊していきます。また、アームの開閉度を変えることにより煙突上部から下部までの内径に対応することができます。
この破壊方式は、既にプラント施設の補修工事(鉄板面の塗膜除去および塗装)向けに開発した当社独自の「リングチェーン回転打撃方式」を応用したもので、チェーン自体が比較的軽量な上、装置本体重量を約1トンと軽量化したことにより、ブレーカー等による従来の解体方法に比べて煙突躯体に与える反力や振動を小さくすることができます。これにより、老朽化が進んだ躯体強度の低い煙突にも適用の可能性も拡がりました。また、リングチェーンを交換することで、レンガやコンクリート表面のみの切削にも対応可能です。 現在の解体能力は、実験結果からの試算で人力と同等レベルとなっていますが、今後は人力作業の1.2倍を目標に効率化を図っていく予定です。
 


伸縮・旋回状態

○装置の主な仕様
・本体重量:約1t
・全  高:4m(アームを閉じた状態)
・対応内壁レンガ内径:直径1.1〜3.1m(高さ50m級の煙突にも対応)
・解体能力:人力と同等以上(人力比120%を目標)
・監視ユニット:赤外線CCDカメラ4台使用(4分割モニタ画面)

【施工手順】
実施工における内壁レンガ解体は以下の手順を基本とします。
*@Fは在来工法に同じ
@煙突の周囲に足場・養生シートを設置
A上部ユニットとともに装置をクレーンで煙突頂部に吊上げて設置
B煙突頂部のダイオキシン類飛散防止養生
C本体を上部ユニットのウインチにより下降させながら高圧洗浄ユニットでレンガ内壁表面を除染
Dレンガ解体ユニットにより散水しながら内壁レンガを解体
Eレンガ除去後の煙突(外筒)内側を再度高圧洗浄 [ダイオキシン類除染終了]
Fワイヤーソーおよびブレーカー等により煙突本体を解体

【特 長】
○遠隔操縦によりレンガを無人化解体するため、作業員を危険・苦渋作業から解放
○当社独自の「リングチェーン回転打撃方式」により反力・振動を低く抑えたため、老朽化した煙突躯体への適用範囲が拡大
○リングチェーンを交換することでレンガおよびコンクリート表面の切削も可能

【今後の展開】
当社では今後、実際の煙突解体工事において実証施工を行い、本装置の信頼性向上を図るとともに、解体により発生するガラや汚染排水の無害化処理まで一貫したシステム化を早期に確立し、今後拡大が予想される焼却施設解体工事市場への参入を目指します。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画部広報担当下原
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp
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