駅のバリアフリー化工事では、乗降するお客様の動線の関係から既存の階段付近にエスカレーターを作ることが一般的です。この場合、従来の施工方法ではエスカレーター設置場所付近の通路や階段が仮囲いによって狭まり、2〜3ヶ月から半年ほどの間、お客様にご不便をおかけすることがありました。
東急建設が東京急行電鉄、日立製作所、日立ビルシステムの協力のもと開発した
「ekiTHECS工法」では、工事場所付近を狭めることなしにエスカレーターを設置することが出来ます。
ekiTHECS工法では既存階段に仮設階段を被せ、その下で設置個所の階段躯体を壊します。設置スペースを確保し、エスカレーターピットなどを築造した後に、工場で完成状態に組み上げられたエスカレーター本体を現場で揚重、設置します。設置作業は、金曜夜の終電後、土曜の始発電車までの間に行います。比較的乗降客の少ない土曜日曜の二日間で調整試運転を行い、月曜日の始発電車からはエスカレーターとして利用が可能になります。
ここでは、6月に東急東横線菊名駅で行われた同工法によるエスカレーター設置の様子を、実際の経過に沿ってレポートいたします。
手順としては、
1.終電入庫確認後(この段階で架線電流が止まります)、設置個所の仮設階段を撤去
2.階段撤去後、階段下に置いてあったエスカレーター本体を揚重
3.位置決めを行い、エスカレーターを固定して設置完了
4.(階段開口部がある場合)仮設階段を戻し、階段として復旧
5.片づけを行い、始発電車を迎える
となります。