obi  

title
情報通信技術を活用した新しい物流管理システム
「生コン ジャストインタイム搬入システム」を開発
2002.06.03

東急建設株式会社は、武蔵工業大学環境情報学部ならびに財団法人運輸政策研究機構運輸政策研究所と共同で、 道路の混雑や敷地の狭さ、周辺環境への配慮など、制約の多い都市部の建設現場で安定した品質の生コンクリートを効率よく搬入することを目的に、既存の情報通信 技術を活用することでコンクリートミキサー車の適時適切な運行を実現する物流管理システム『生コン ジャストインタイム搬入システム』(*特許出願中)を開発しました。


【開発の背景】

都市部のオフィスビルやマンションなどの建設現場では、敷地が狭隘で建設資材のストックヤードや資材搬入車両の 待機スペースが存在しない場合が多く、道路上での車両待機が起こりやすいのが現状です。そこで昨年4月、当社は他の2つの機関とともに建設物流のうち生コンクリート の搬入に着目し、路上待機車両の削減と生コンクリートの品質確保を目的に、インターネットや携帯電話など誰もが簡単に使える情報通信技術を活用することで、必要な時 に必要な量を無駄なく搬入することができるシステムの研究に着手しました。
建設資材としての生コンクリートの運搬は、以下のような特徴をもっています。
@プラントから現場までの輸送時間は郊外では通常は10〜20分程度のことが多いが、大都市では市街地にプラントがないため輸送時間が1時間程度まで延びる場合がある。
Aコンクリートは時間とともに硬化するため、JISでは品質保持上の限界として、練り混ぜから荷卸しまでの時間を90分以内に制限している。
B都市内のオフィスビルやマンションの建設現場は敷地が狭隘であり、現場で到着したミキサー車の待機場所が存在しない場合が多い。また、周辺の道路が狭く静穏な住宅地に隣接している場合は、路上での待機も困難である。

従って、渋滞による輸送時間の不確実性を路上待機によって調整することや、到着地におけるストックを前提とした輸送を行うなどの対策をとることは困難です。
従来から一部のプラントにおいては、GPSと無線もしくはパケット通信を利用した運行管理システムが導入されていましたが、建設現場はそのシステムでカバーされておらず、 電話等による相互のやりとりで状況を把握するのが実情でした。このため、建設現場とプラントの間で出荷状況や打設状況の情報が共有されておらず、結果として余分な待機 などによる非効率な輸送が避けられませんでした。
そこで、上記の問題を解決するため、近年進歩が著しい情報通信技術を基本のツールとして活用した搬入システムの開発を行いました。

【システムの概要】

●特長
・生コンプラント、建設現場間での情報共有(ミキサー車の運行状況、コンクリートの打設状況)
・インターネットの活用
・既存の移動体通信網とモバイル機器の活用
・車両の位置情報とデジタル地図の活用

●機器構成
・生コンプラント、建設現場:インターネットに接続されたパソコン(ブラウザソフト使用)
・データセンター:本システムのプログラムを稼動させる場所
・ミキサー車:インターネット接続機能付き携帯電話
(オプション機能利用時:専用車載端末またはインターネット接続機能付きGPS内蔵型携帯電話)

●機能
(1)出荷状況・搬入状況・打設進行状況の情報共有
プラントがミキサー車に積込出発指示 → 建設現場で状況把握
建設現場がミキサー車に入場指示 → プラントで状況把握
ミキサー車が荷卸到着・荷卸中断・荷卸完了の動態報告 → プラントで状況把握




(2)現場外待機ミキサー車の呼び込み



(3)ミキサー車の動態通知(積込出発・待機到着・荷卸到着・荷卸完了・洗浄到着・帰社出発・帰社到着、その他状況に応じて荷卸中断・渋滞・事故)
注)運転手は車両停止状態で携帯電話を操作します。




(4)ミキサー車の位置把握(オプション機能:例えば(株)ドコモ・マシンコミュニケーションズの「DoCoですCar」)
注)運転手は車両停止状態で携帯電話を操作します。





【効果】

下記の効果が期待されます。
主体 地域住民・道路利用者 生コンクリートプラント 建設業者
効果 ・道路上の待機車両の削減
・工事用車両指定走行経路の遵守
・運搬車両の運用効率向上
・配車出荷調整等熟練作業の支援
・生コンクリート品質の確保
・生コンクリート品質の確保
・近隣住民対策の円滑化

【今後の展開】

東急建設では本システムの広範囲な採用を目指し、生コンクリートプラントなどの関係各機関へ提案してまいります。また、今後も情報通信技術を活用した新しい物流管理システムの開発を引き続き行っていく予定です。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画室 井上・下原
TEL.03-5466-5005
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp

  obi