本システムでは、「高剛性アルミパネル」(電車車両床などに用いるアルミ製床材)を床下地材に使用しています。このパネルは非常に剛性が高く、2,500〜3,500mmの支点間隔に対して中央集中荷重400sでたわみ量が数ミリ程度となるように設計されています。スラブ中央に支持脚を設けることは床衝撃音を遮断する上で大きな弱点となりますが、このパネルにより、梁や構造壁の周辺など躯体によるスラブの拘束力が大きい部分にのみ支持脚を配置し、中間部分では一切支持脚を用いない工法が可能となりました。壁については、リブ付繊維混入石膏押出成形板の空洞部分に新型防振ゴムをはめ込み、通常の場合と同様に建て込むだけで、容易に躯体と内装材の振動を絶縁することができる防振型壁パネル工法を開発しました。さらに天井は、この防振支持された壁にのみ支持を取るため、吊りボルトなどによる上階のスラブからの支持を必要としません。本システムは、これらの工法によって躯体と内装との絶縁性を高めることで、高い遮音性能を実現しています。
本システムによって得られる音環境は、上下または隣戸とも当システムを採用した場合、室間平均音圧レベル差:D-65〜75(日本建築学会の基準で「特級」以上)、重量床衝撃音レベル:LH-45(特級)、軽量床衝撃音レベル:LL-30(「特級」以上)と高い水準を実現しています。また、片方のみの施工でも、D-60〜65(「特級」以上)、LH-45〜50(特級〜1級)、LL-35〜40(「特級」以上)という高いレベルの性能を得ることができます。