本工事は、石炭サイロ(高さ47.5m)のコンクリート壁面を洗浄するもので、作業は2台の壁面作業ロボットを円筒形のサイロの屋上からそれぞれ反対方向に吊り下げ、双方同時に行なっていった。今回のロボットによる作業面積は屋外階段などの突出部を除く約18,000uで、これは総作業面積の約80%にあたる。
適用にあたっては、
□ 発電所送電線が発生する電磁波のロボットへの影響を事前確認
□ 石炭サイロの屋根上で、沖縄特有の強風に耐え、不測の事態でも屋根の上面を破損させないためのロボット用屋上吊り台車の開発
□ 作業中のロボットに働く壁面との反力を考慮した洗浄機構の開発、および石炭サイロの曲率に合ったロボットの改良
□ 安全・警報システムの開発
などの問題解決と新規装置の開発を行った。
特に、サイロの屋根保護には重点を置き、反力アームを装着した2組の屋上吊り台車を屋根外周両端に配置することで、互いに反対側ロボットの反力体となりながら屋根荷重を低減する施工システムを考案した。
適用の結果、自動化施工による無足場化が実現したため、従来の足場による施工と比較して、足場材ならびに運搬コストや省力化によるトータルコストの低減が図れた。また、ロボットによる均一で無駄のない施工が可能となり、人力に比べ格段の品質向上につながった。さらに、足場材を大幅削減することでの資源消費の抑制、運搬時の排ガス抑制、高圧洗浄による洗浄水使用量の抑制など環境負荷低減にも寄与することができた。